「第十八回竸基弘賞授賞式及び記念講演」開催報告
国際レスキューシステム研究機構は、2023年1月16日(月)午後 3年ぶりに「第十八回竸基弘賞授賞式」を対面にて阪神・淡路大震災の地 神戸にて執り行いました。
今回の受賞者は、竸基弘賞学術業績賞が東京工業大学教授の遠藤玄氏、竸基弘賞技術業績賞は東北大学助教の渡辺将広氏でした。
遠藤氏は「高強度化学繊維ロープの機械特性の解明と超長尺多関節ロボットアームへの適用」、渡辺氏は「ドローン輸送が可能な小型瓦礫内探索ロボットの開発」で顕著な功績が認められ受賞となりました。
(写真左:学術業績賞遠藤氏の表彰 写真右:技術業績賞渡辺氏の表彰)
また今年度は、COVID-19も災害であるととらえ、感染症やメンタルケアの専門家として対応に当たられた研究者の方々を対象に、医学部門業績賞、心理学部門業績賞も授賞いたしました。
医学部門業績賞は国立病院機構本部DMATの赤星昂己氏、心理学部門業績賞は九州大学大学院人間環境学研究院講師の野村れいか氏が受賞されました。
赤星氏は「災害医療の手法を用いたCOVID-19のクラスター発生医療機関・福祉介護施設の支援手法の実践と普及による早期収束と防ぎうる死亡や悲劇の低減」、野口氏は「日本社会における災害への心理職による継続的な支援枠組みの生成」で顕著な功績が認められ受賞となりました。
(写真左:医学部門業績賞赤星氏の表彰 写真右:心理学部門業績賞野村氏の表彰)
(写真:前列左から技術業績賞渡辺氏、学術業績賞遠藤氏、医学部門業績賞赤星氏、心理学部門業績賞野村氏 後列左から高森理事、田所会長、松野副会長、名誉教授北村氏、心理学選考委員長井村氏)
学術業績賞受賞と技術業績賞の受賞者には副賞10万円と表彰状、そして記念トロフィーが、医学部門業績賞と心理学部門業績賞の受賞者には副賞10万円と表彰状と記念盾が、それぞれ選考委員の先生方より授与されました。
学生等の若い世代を対象とした奨励賞は、ロボカップジュニアIRS賞・「DMS-誇」の髙野翔さん、古野亮太さん、森下宵太郎さん、レスキューロボットコンテスト奨励賞・産業技術短期大学「TASUKE隊」の山本菜花さん、中村美結さん、田端陸斗さん、玉越大翔さん、藤原直人さん、上村拓人さん、レスキュー工学奨励賞・京都大学大学院工学研究科 冨山峻さんに授与され、授与式後、ロボカップジュニアIRS賞、レスキューロボットコンテスト奨励賞、レスキュー工学奨励賞受賞者による受賞研究テーマの発表が行われました。
IEEE IROS 2019 Best Paper Award on Safety Security and Rescue Robotics in memory of Motohiro Kisoiは、Eugenio Cuniato、Nicholas Lawrance、Marco Tognon、Roland Siegwartが受賞され、昨年10月に京都で授与式を行いましたので今回は欠席でした。
最後に、学術業績賞受賞者 遠藤氏、技術業績賞受賞者 渡辺氏、医学部門業績賞受賞者 赤星氏、心理学部門業績賞受賞者 野村氏による受賞テーマについての記念講演が行われました。
(写真左:学術業績賞受賞遠藤氏講演 写真右:松野副会長のご挨拶)
各分野においての功績が高く評価された遠藤氏、渡辺氏、赤星氏、野村氏、また未来のレスキューロボット開発への貢献が期待される奨励賞受賞者に対し、会場からは温かな拍手が贈られました。
(写真:前列左からレスキュー工学奨励賞冨山氏、技術業績賞渡辺氏、学術業績賞遠藤氏、医学部門業績賞赤星氏、心理学部門業績賞野村氏 2列目左からレスコン奨励賞(受賞者)山本氏、中村氏、藤原氏、田端氏、ロボカップジュニアIRS賞(受賞者)森下氏、高野氏、古野氏 3列目左から心理学部門選考委員長井村先生、高森理事、松野副会長、田所会長、名誉教授北村氏)