「第十五回竸基弘賞授賞式及び記念講演」開催報告
国際レスキューシステム研究機構は、2020年1月10日(金)午後 25年前の阪神淡路大震災で大きな被害を受けた地である神戸市長田で「第十五回竸基弘賞授賞式」を執り行いました。
今回の受賞者は、竸基弘賞学術業績賞が電気通信大学大学院情報理工学研究科准教授の田中基康氏、竸基弘賞技術業績賞は京都大学大学院工学研究科の竹森達也氏でした。
田中氏は「接地点変化を巧みに利用したヘビ型ロボットの制御と災害対応への応用」、竹森氏は「実環境でハイパフォーマンスを示すヘビ型およびクローラ型レスキューロボットの研究開発」で顕著な功績が認められ受賞となりました。
(写真左:田中氏の表彰)(写真右:前列左から学術業績賞田中氏、技術業績賞竹森氏、特別賞淺間氏、医学部門業績賞久保氏、心理学部門業績賞野口氏 後列左から高森理事、松野副会長、医学部門選考委員長小池氏、田所会長)
医学部門業績賞は広島大学大学院医系科学研究科公衆衛生学教授の久保達彦氏、心理学部門業績賞は香川大学医学部臨床心理学科准教授の野口修司氏が受賞されました。
久保氏は「J-SPEEDの開発とMDSのWHO国際標準化」、野口氏は「東日本大震災における被災自治体職員に対する長期的なメンタルヘルス支援」で顕著な功績が認められ受賞となりました。
また、今回は、福島第一原子力発電所の事故対応に関する多大な貢献を讃え、東京大学大学院工学系研究科教授の淺間一氏に特別賞社会貢献賞が授与されました。
学術業績賞受賞と技術業績賞の受賞者には副賞10万円と表彰状、そして記念トロフィー(アート・グラス・クラブ制作)が、医学部門業績賞と心理学部門業績賞の受賞者には副賞10万円と表彰状と記念盾、そして特別賞の受賞者には副賞の5万円と表彰状と記念盾が、それぞれ選考委員の先生方より授与されました。
(前列左から学術業績賞田中氏、技術業績賞竹森氏、特別賞淺間氏、医学部門業績賞久保氏、心理学部門業績賞野口氏 2列目左からロボカップジュニアIRS賞(メンター)後藤氏、(受賞者)後藤氏、大淵氏、レスキュー工学奨励賞瀬戸氏、レスコン奨励賞(受賞者)辻村氏、生田氏、(メンター)伊藤氏 3列目左から医学部門選考委員長小池先生、松野副会長、レスキューロボットコンテスト実行委員会土井氏、高森理事、田所会長)
学生等の若い世代を対象とした奨励賞は、ロボカップジュニアIRS賞・「Infinity(インフィニティ)」の後藤颯太さん、大淵匠さん、レスキューロボットコンテスト奨励賞・静岡大学ロボットファクトリー「レスキューやらまいか」の宮川皆良さん、棟近健さん、中井康補さん、青木孔希さん、池田和輝さん、辻村将也さん、佐々木啓悟さん、渡辺祥平さん、レスキュー工学奨励賞・福島大学大学院の瀬戸徳文さんに授与され、授与式後、ロボカップジュニアIRS賞、レスキューロボットコンテスト奨励賞、レスキュー工学奨励賞受賞者による受賞研究テーマの発表が行われました。
IEEE IROS 2019 Best Paper Award on Safety Security and Rescue Robotics in memory of Motohiro Kisoiは、Xuan Lin*, Jingwen Zhang, Junjie Shen, Gabriel Ikaika Fernandez, Dennis Hong (University of California Los Angeles) が受賞され、昨年11月にマカオで授与式を行いましたので今回は欠席でした。
最後に、学術業績賞受賞者 田中氏、技術業績賞受賞者 竹森氏、医学部門業績賞受賞者 久保氏、心理学部門業績賞受賞者 野口氏、特別賞社会貢献賞受賞者 淺間氏による受賞テーマについての記念講演が行われました。
(写真左:技術業績賞竹森氏の講演)(写真右:松野副会長のご挨拶)
各分野においての功績が高く評価された田中氏、竹森氏、淺間氏、久保氏、野口氏、また未来のレスキューロボット開発への貢献が期待される奨励賞受賞者に対し、会場からは温かな拍手が贈られました。